「研究活動」カテゴリーアーカイブ

12名の研究室メンバー卒業

2019年3月19日(火)、12名の研究室メンバーが卒業しました。それぞれの関心に基づいて試行錯誤の中で研究を行い、卒業論文を書き上げてくれました。それぞれの新たな門出をお祝いします。皆さんの健康と活躍を祈っております。

  • 橋本 紗希 (HASHIMOTO Saki) 「BGMが人の印象形成に及ぼす影響」
  • 岩佐 和 (IWASA Nodoka) 「顔と声の一致・不一致が印象形成に及ぼす影響」
  • 木村 菜々 (KIMURA Nana) 「手書きの手紙は感情表現が多くなるのか」
  • 小原 桜子 (KOHARA Sakurako) 「説得相手と同席者との関係性が応諾率に及ぼす影響」
  • 小島 麗 (KOJIMA Urara) 「人はなぜ物を集めるのかーコレクションとホーディングの観点から-」
  • 南 歩美 (MINAMI Ayumi) 「両親の公平性がきょうだい間の妬みに及ぼす影響-良性妬みと悪性妬みの観点から-」
  • 森本 彩香 (MORIMOTO Ayaka) 「価格帯によって消費者が求める接客はどう変わるのかーレディースファッション販売に注目してー」
  • 村上 恵梨 (MURAKAMI Eri) 「目的の共有と関係葛藤がチームパフォーマンスに与える影響ー課題遂行プロセスに注目して-」
  • 長田 湖都 (OSADA Koto) 「外向的な人は状況に応じて友人関係を切り替えるのかー」
  • 太田 莉彩子 (OTA Risako) 「無言の時間と視線が説得に及ぼす影響」
  • 山本 文香 (YAMAMOTO Ayaka) 「フラダンスが印象形成に与える影響」
  • 山﨑 葉月 (YAMAZAKI Hazuki) 「自己開示者の性格特性によってオープナーが求められるスキルは違うのか」

European Journal of Social Psychology掲載決定

European Journal of Social Psychologyに論文掲載が決まりました。大阪経済大学の藤原健先生を筆頭著者とする論文で、木村と、北星学園大学の大坊郁夫先生が共著者になっています。動作のシンクロニーを自動解析する技術を用いて、3つの実験からシンクロニーの性差を検討した研究になっています。

  • Ken Fujiwara, Masanori Kimura, & Ikuo Daibo (in press). Gender differences in synchrony: Females in sync during unstructured dyadic conversation. European Journal of Social Psychology

第2回通信指令シンポジウム

2019年2月23日(土)、帝京平成大学の池袋キャンパスにて第2回通信指令シンポジウムが開催されました。そこで、通信指令員の方に協力いただいた調査結果の一部を発表しました。

木村昌紀・塩谷尚正・北小屋 裕・田中秀治・匂坂 量・大西 保・谷口 慶 (2019). 通信指令員の職務技能が円滑な職務遂行やメンタルヘルス, 職務満足感に及ぼす影響 第2回通信指令シンポジウム「知見を共にし、次へとつなぐ」 於: 帝京平成大学 (2/23/2019).

大阪府立消防学校での研修講師

2019年2月6日(水)大阪府立消防学校で行われた、第124回特別教育通信指令研修で、泉州南広域消防本部の大西保氏と研修講師を担当しました。119番通報の通信指令員の方を対象に、通報者と通信指令員のコミュニケーションについて心理学の観点からお話しました。

木村昌紀・大西 保 (2019). 緊急通信の心理学 ー通信指令業務教育における心理学の導入ー 第124回特別教育通信指令研修 於: 大阪府立消防学校 (2/6/2019).

Journal of Nonverbal Behavior掲載決定

Journal of Nonverbal Behaviorに論文掲載が決まりました。大阪経済大学の藤原健先生を筆頭著者とする論文で、木村と、北星学園大学の大坊郁夫先生が共著者になっています。動作のシンクロニーを自動解析する技術を用いながら、シンクロニーに関係性が反映する側面と、シンクロニーが関係性に影響する側面を区別して検討した研究になっています。

Ken Fujiwara, Masanori Kimura, & Ikuo Daibo (in press).  Rhythmic Features of Movement Synchrony for Bonding Individuals in Dyadic Interaction. Journal of Nonverbal Behavior

山形県メディカルコントロール指導医セミナー特別講演

2018年10月28日(土)、山形県庁で開催されました 「第16回山形県メディカルコントロール指導医セミナー」にて特別講演を担当しました。

木村昌紀 (2018). 緊急通信の心理学-119番の通報者と通信指令員に対する心理学的アプローチ  第16回山形県メディカルコントロール指導医セミナー特別講演 於: 山形県庁 (10/28/2018).

日本社会心理学会第59回大会

2018年8月28日(火)・29日(水)に追手門学院大学で開催された日本社会心理学会第59回大会において、以下の4件の発表を行いました。

木村昌紀・塩谷尚正・北小屋  裕・田中秀治・内海孝三・大西  保・木村  浩・田中  誠・谷口  慶・手銭俊貴・匂坂  量 (2018).   消防組織における通信指令員の円滑な職務遂行とメンタルヘルス    日本社会心理学会第59回大会発表論文集, p.71. 於: 追手門学院大学  (8/29/2018).

塩谷尚正・木村昌紀・田中秀治・北小屋  裕・内海孝三・大西  保・木村  浩・田中  誠・谷口  慶・手銭俊貴・匂坂  量 (2018).   消防の通信指令のスキルと自己制御及び経験との関連    日本社会心理学会第59回大会発表論文集, p.72. 於: 追手門学院大学  (8/29/2018).

藤原  健・木村昌紀・大坊郁夫  (2018).  シンクロニーが関係継続の意思を高めないときー二者間会話における初対面同士と友人同士の比較ー 日本社会心理学会第59回大会発表論文集, p.33. 於: 追手門学院大学  (8/28/2018).

毛 新華・木村昌紀  (2018). 中国文化を反映した社会的スキル・トレーニングは日本人大学生の行動を変えるのか? ―中国人観察者によるトレーニング効果の客観的検証― 日本社会心理学会第59回大会発表論文集, p.289. 於: 追手門学院大学 (8/28/2018).

2018年度 富士通研究所との共同研究

本年度は富士通研究所Sensecomputing研究センターと共同研究を行います。研究室メンバーの新里美海さん、若松佑佳さんの協力を得て研究を進めていく予定です。

2018年度 7月~3月  「対人コミュニケーションにおける振る舞いの効果検証」  株式会社 富士通研究所 Sensecomputing研究センター 共同研究

通信指令員教育のHP

平成29年度 総務省消防庁 消防防災科学技術推進制度「通報内容からの心停止および多数傷病者の察知と対応に関する研究」(代表者: 坂本哲也)の研究班の活動内容をもとにHPを作成していただきました。119番の通信指令員教育のテキスト、カリキュラム、シンポジウムなどの情報がご覧いただけます。

「ことばで命をつなぐ」 http://tusinsirei.kyumeisi.com/

第456回KSPでの発表

2018年6月23日(土)、神戸女学院大学にて第456回KSP(関西社会心理学研究会)を開催しました。

【日時】
2018年6月23日(土)14:00-17:00

【場所】
神戸女学院大学 理学館1階 S19教室
(〒662-8505 兵庫県西宮市岡田山4-1)

【題目】
緊急通信の心理学 -通報者と通信指令員による119番通報のコミュニケーション-

【発表者】
木村昌紀 (神戸女学院大学 人間科学部 心理・行動科学科)
塩谷尚正 (関西国際大学  人間科学部 人間心理学科)
匂坂 量  (国士舘大学大学院 救急システム研究科)

【共同研究者】
北小屋 裕(京都橘大学 健康科学部 救急救命学科)

【概要】
119番は、火災や救急・救助等の対応を要請するため、市民が消防機関に通報する際の緊急用電話番号である。119番通報では、消防機関の通信指令員が通報者から火災や救急の場所・状況を聴取し、消防車や救急車を出動させる。また、通信指令員は傷病者の状態に即して応急措置を通報者に指導することもある。これらの通話は、消火や救助活動、緊急医療の初期対応に位置し、迅速かつ適切に対応できるかどうかが被害規模や人命を左右するため、極めて重要なコミュニケーション状況である。しかし、時間的に切迫する中、感情的に動揺する、通報経験に乏しい一般市民の通報者と、専門家の通信指令員が、音声のみを手がかりにしてコミュニケーションを行うことは非常に困難でもある。
今回の研究会では、まず、発表者の木村が、119番通報のコミュニケーションを心理学の枠組みから整理した後、通報者に関する調査結果を報告する。これは、通報経験や通報理由、感情状態、通報の知識が、通信指令員とのコミュニケーションに及ぼす影響を調べたものである。次に、発表者の塩谷氏が、通信指令員を対象にした調査結果を発表し、指令員教育の取組みを報告する。これまで長い間、通信指令員には標準的な教育手法がなく、指令業務の遂行が経験則や個人特性に依存していた部分がある。そこで、全国の消防組織から協力を得て通信指令員を対象に業務遂行に関する質問紙調査を実施した。今回はその結果と、通信指令員のためのモデル専科教育の取り組みについて報告する。最後に、発表者の匂坂氏から、消防機関の協力のもと実施した、通報状況・内容の分析結果をお話する。この研究では、119番通報の中でも特に迅速かつ適切な対応が必要な、心停止に関する通報に注目した。心停止の通報では、通信指令員が通報者に心肺蘇生法を指導する際に、まず心停止を認識しなければならない。そこで、通報状況・内容の分析から、通信指令員による正確な心停止判断を阻害する要因を検討した。これらの木村・塩谷氏・匂坂氏の発表時、消防組織や119番通報に関する専門家として、共同研究者の北小屋氏から随時情報提供をしてもらう。