大阪府立消防学校・通信指令研修

2025年7月2日(水)、大阪府立消防学校からご依頼をいただき、大阪府下で119番通報を受信する通信指令員の方を対象に心理学の講義を行いました。
大阪府立消防学校で2018年に初めて講師を担当して以来、今回で8回目の講義になります。「通信指令業務教育における心理学の導入」というテーマで、泉州南広域消防本部にご協力いただき、共同で研修を行いました。同消防本部 警防部指令課の木村 信広氏に事例解説とグループワークを担当いただき、木村が心理学の観点から通信指令の講義を担当しました。泉州南の木村氏は翌日も口頭指導通報者への助言・指導)に関する講師を担当されています。研修には、大阪府下で通信指令員として勤務する消防職員23名の皆様に受講いただきました。心理学のメカニズムについて体験的に学ぶ課題も時折設けられ、最後に活発な意見交換や質疑応答もあり、みなさん終始積極的に参加してくださいました。
アンケートでは、「よく理解できた」「理解できた」との回答が100%、「今後も必要」との回答が87%、「研修を職務に活かせる」との回答が91%で、好意的に評価いただきました。心理学の知識や考え方が緊急時のコミュニケーションの円滑化につながることを願っております。

奈良市・生駒市合同の通信指令指令研修

2025年6月25日(水)、奈良市消防局で奈良市と生駒市合同の通信指令研修の講師を担当しました。

「通信指令の対人関係心理学ー映像通報システムの活用に向けてー」と題して、奈良市と生駒市の消防職員の方34名を対象に研修を行いました。私たちが119番通報をかけた際、電話で対応してくださるのが通信指令業務に従事している消防職員の方です。研修では、119番通報に関する心理学の考え方や知見を紹介しました。特に、奈良市・生駒市消防指令センターでは4月から映像通報システム(Live119)の実証実験を開始されており、関連する研究結果を紹介し、解説しました。

参加いただいた消防職員の皆さんからは「実務に沿った内容で理解しやすかった」「通報者の心理など興味深く聴きました」「今まで以上に通報者の気持ちを理解し、迅速に、正しい情報を聴取するという意識と使命感が湧いてきました」など感想をいただきました。

今回の研修が奈良市や生駒市の緊急時のコミュニケーションの円滑化に少しでもつながればと思います。ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。